タッチパネルとは

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概要

タッチパネルとは、液晶パネルのような表示装置とタッチパッドのような位置入力装置を組み合わせた電子部品で、画面上の表示を押すことにより機器を操作する入力装置をタッチパネルと言います。画面をタッチすることにより直感的に扱えることを要求する機器に組み込まれています。

タッチパネルは表示と入力の2つの機能を備えており、主にコンピューターなどの、液晶ディスプレイなどで操作者が画面に表示される絵やヒストグラムなどの点または領域に、手を触れたり専用のペンや一般のペンで圧力を加えることにより、触れられた画面位置の情報を感知して外部へ情報信号を出力し、操作者が望む適切な動作を行います。

従来は一点のみしか検出できませんでしたが、近年はマルチタッチスクリーンやタッチFLOのような複数の点を検出できるようなタッチパネルが登場することによりマウスやボタン操作に比べて操作性が大幅に改善されています。

タッチパネル部の電子回路の形成や、エッチングレジストの形成、ドットスペーサ、絶縁材の塗布、表示部の額縁デザイン印刷などで、スクリーン印刷が用途に応じて採用されています。

タッチパネルの用途

  1. 銀行など金融機関のATM
  2. 自動販売機(鉄道駅やレストランなどの自動券売機)
  3. 電子辞書
  4. 携帯電話・スマートフォン
  5. 携帯情報端末(PDA・UMPC)
  6. デジタルオーディオプレーヤー
  7. 携帯ゲーム機
  8. 複写機、ファクシミリ、プリンター/FAX/スキャナ複合機
  9. カーナビゲーション
  10. マルチメディアステーション
  11. アーケードゲーム
  12. 産業機器の操作画面など

タッチペネル検出方式の種類

マトリックススイッチ方式

今では古い方式で、電子手帳などに採用されていましたが位置検出情報が大雑把のため、現在は、他の検出方式に置き換わっています。

抵抗膜方式

マトリックススイッチ方式に置き換わるものして開発されました。抵抗膜方式の欠点は、面積が大きくなると精度が下がり、透明電極が2枚必要なため、透明度に劣ります。表示部が小面積の機器、複合機などの操作パネルや低価格の液晶デバイスなどに使われています。

表面弾性波方式(超音波方式)

表面弾性波方式は、抵抗膜方式の透明度を解消するために開発されました。大画面の機器や、丈夫なことから公共端末に多用されています。

赤外線方式

赤外線LEDを光源として、透過型ではこの赤外光を遮断することで位置を検出する。反射型では、操作面の周囲に赤外線LEDとセンサーを厚みをつけて配置することで検出させます。野外の使用や日光が入る場所では、使用出来ないためあまり採用されていません。

電磁誘導方式

電磁誘導方式では、電子ペンと呼ばれる専用のペンが必要となります。画面表示を考慮しないペンタブレットでの位置入力方式として採用されています。センサー部を液晶画面の下に配置することで、高い読み取り精度を犠牲にせずにタッチパネルを実現出来た方式です。静電容量方式と電磁誘導方式を共に備えたハイブリッド商品も開発されています。

静電容量方式

静電容量方式のタッチパネルには2つの種類があり①表面型と②投影型があります。両方とも指先と誘電膜の間での静電容量の変化を捉えて位置を検出します。スマートフォンなどの携帯電話端末に採用されています。

表面型

10型以上の製品に多く採用されており カバー、誘電膜、ガラス基板の3層で構成されています。仕組みが単純で廉価に作れ、大型化しやすい特徴があります。

投影型

投影型の静電容量方式は指先の多点検出が可能です。絶縁体フィルムと電極層、及び 制御ICを搭載する基板層から構成されています。多点検出が可能であることから実用性は最も高く、タブレット型の携帯端末などに多く使用されています。

タッチパネル製造工程で採用されている スクリーン印刷工程

ドットスペーサ印刷

タッチパネル検出部の隙間を均一に保つためにスペーサをスクリーン印刷で形成

エッチングレジスト印刷

配線パターンのエッチングレジスト膜をスクリーン印刷で形成

導電パターン印刷

銀ペーストのような導電ペーストをスクリーン印刷で回路形成

絶縁レジスト印刷

配線回路の絶縁保護膜をスクリーン印刷で形成

接着剤印刷

カバーガラスとタッチパネル、またはタッチパネルと液晶パネルを貼り合わせるための接着剤をスクリーン印刷で塗布

表示画面の額縁デザイン印刷

カバーガラスに外周部の配線パターンを隠す用途で、額縁状にスクリーン印刷にて印刷メーカー名やロゴなどのデザインを入れる場合もあります。

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